「システムの危機」とは、「たった一つの方向性」しか持てなくなってしまっていることで、「勝ち組を独裁者にしてこの現実を更にややこしいものにしてしまうことを回避する方法」は、「たった一つしか方向性のない世界」を、「複数の方向性を持つ世界」に変えて行くだけなのです。それが「システムからの脱出」で、そもそも、「世界」というものはもっと不便なものなのです。
いろいろなものが錯綜していて、それゆえにこそ不便な「世界」がある。だから、「これを整理してシステム化すれば便利になる」と思う。システム化すれば、方向性はどんどん「一つ」に近づいていく。なぜかと言えば、それこそが「便利なあり方」だからです。誰にとって便利かと言えば、それはもちろん、「システムにとって」で、「システム化を実現させて行く人にとって」です。
それが、「システムを利用する人」にとって便利かどうかは分かりません。それを「不便」と言えば、その人達はシステムから遠ざけられてしまう
―それが「推進されるシステム化の究極の姿」で、「システム化」というものは、そういう方向性を目指すものなのだから、仕方がありません。
「便利」が加速すれば、破綻は近づく― 人は普通こんなことを考えませんが、実はそうなのです。